秩父御嶽神社について
当神社は、信州木曾御嶽山を本山と仰ぎ、その御分霊を奉斎した御嶽信仰の神社である。
境内一万五千坪にして、東郷公園を神苑としている。
その霊験は、あらたかにして特に悪気退散、除災招福を旨とし、人々の幸運を守護される。
御祭神
- 御嶽大神(国常立尊・大己貴尊・少彦名尊)三位一体として祀られます
- 国狭槌尊(八海山大神)
- 豊斟渟尊(三笠山大神)
- 東郷平八郎命
- その他 摂社・末社
御由緒
秩父御嶽神社は、当地の御嶽行者、鴨下清八が創建しました。清八は十六歳のとき、母が重い病にかかり、薬、医術も効が無く、神の力に頼るほかなしと御嶽信仰に入信し、修業重ねました。その甲斐あって母の病は日毎に平癒を見ました。清八は神の力を深く信じ、明治二十八年十一月、当地へ木曾の御嶽山より御嶽大神を勧請し、万人にこの神のご神徳をと秩父御嶽神社を祭祀しました。
また清八は、日露戦争の後、東郷平八郎元帥の精神を普及させようと銅像の建立を発案し、建設資金を募りました。何度も東郷元帥邸を訪れ銅像建立の許可を求めましたが、未だかつて何処にも自身の銅像の建立を許していない元帥の首は、なかなか縦には振られませんでした。しかし挫けることなく尋ね来る清八の誠心誠意の熱意は元帥を動かし、ついに承諾を得ることが叶いました。こうして東郷平八郎元帥の銅像が完成、大正十四年四月十七日の除幕式には、元帥自ら随伴者とともにご臨席されました。
東郷平八郎元帥の銅像が建立されてより秩父御嶽神社の境内は「東郷公園」と親しまれており、公園内には東郷元帥像をはじめ乃木希典大将像、日露戦争の遺物(ロシア製大砲、戦艦三笠被弾甲板)等、海軍省の下賜品が点在しています。
境内に所狭しと植えられたモミジの紅葉(十一月下旬が見頃)も評判の美しさです。